大人の発達障害は、子どもの頃からの特性がそのまま持ち越される場合もありますが、社会で求められる役割が増えることで、新たに困難が顕在化するケースもあります。発達障害には主に以下の3つのタイプがあり、それぞれ異なる特徴を持ちます。
1. 自閉スペクトラム症(ASD)
自閉スペクトラム症(ASD)は、対人関係やコミュニケーションに困難を感じる特徴があり、柔軟な行動や思考が苦手とされます。特定のルールやルーチンを好む傾向が強いため、予期せぬ変更に対応しにくい場合があります。
2. 注意欠如・多動症(ADHD)
ADHDは注意力が散漫であったり、落ち着きがないとされるタイプです。忘れ物が多い、順序だてて行動することが苦手、感情をコントロールしにくいなどの特性が見られ、職場では締め切りの管理や業務効率に影響が出ることがあります。
3. 学習障害(LD)
学習障害(LD)は、知的な遅れはないものの、特定の学習領域(読字、書字、計算など)に対して著しい困難を抱えるものです。例えば、誤字が多い、計算が苦手といった症状が見られ、特定の業務で難しさを感じやすいです。
これらの特性は人によって異なるため、一概に「発達障害」として対策を取るのではなく、まずはその人固有の特性を理解することが重要です。